テレマークスキー前転日記~ケガに注意!!

ヘタレスキー部も還暦.部員1~2人 @札幌

モーグル全日本選手権 中止

今回の東日本大地震で、ばんけいで開催予定だったモーグルの全日本大会が中止になった。

先週の金曜、3月11日から週明けの今日までは、仕事の面ではいろいろなことがあったが、ボクは時間ができたら滑ることに決めた。
お見舞いとお悔やみの気持ちを行動にしながらも普通に暮らすことが、復興への第一歩になるし、今回の秩序ある対応を見て、日本人はまだやれると自分は思った。大震災からの復興が日本という国の復興の第一歩になることを願う。そしてそのために努力すべきだと思った。
もう、国がどうだとか言うことを止めて、自分たちで明日を切り開くしかないと強く思った。

3月12日(土)
本来ならこの週末は札幌にいなかったはず。
何とか一通りの処理を終えて、15:30ころから滑りはじめる。
狙いはスラバンの自然コブだったが、そんなものはなかった。真ん中にラインが1本。とにかく整地してしまう。半分、いや1/3でいいから不整地を残してほしいのだが・・・。
帰り支度をしていた息子を呼び出して、16時ころから半強制的につきあわす。帰りたそうだったが、この日ばかりは少し滑っていたかった。このところの仕事の状況で頭がパニックっていて、それをリセットしなければならなかった。

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〈photo:土曜日16:27、スラバン上でフジケン撮影中。〉


スラバンのラインコブは楽しくはないが、調整にはなった。
前半はバンク的、徐々にピッチが狭くなり、最後は直線になる。そのバンク部分でもバンクを過ぎたらラインを切り上げずに。スキートップが半分出てから次のターンへのアクションを起こす。そうするとバンクとバンクの間で横滑り時間を減らして谷まわりで圧をかけられる。ものすごく安定する。
ミゾに落ちたときもあわてずに、外向傾をつくりながらバンクからトップが飛び出すまで待つ。するとテールエッジがかむ。あわてると上半身だけ前のめりになり、転倒の危険が高い。

ピッチの変化も、上半身が安定していれば楽勝で対応できる。

この日はネットを超えてモーグルバーンに入ろうとしたところでチビどもに見つかった。
18時過ぎまで滑る。

3月13日(日)
14時過ぎから。この日はまずモーグルバーンの様子を見て、その後スーパーイーストに移動。完全に打ちのめされた。

イメージ 2
〈photo:日曜日14:33、スーパーイースト1本目。黄色のラインでなければ攻略できないことはわかっているが、この日も勇気がわかなかった。結果、赤のラインになり、ターンスペースのない右ターンを無理矢理回す結果、次の左ターンに入れない。シーズンはまだある。来週も挑戦しようと思う。〉

コブ斜面にいく前の練習が不足していて上半身が傾いていたこともあるが、それにしてもまったく太刀打ちできない。前回と同じ現象。
1本目は『またケガする』という恐怖が襲ってきた。1本で止めようと思った。リフトに乗って移動しようと2/3あたりまでは思っていた。
でも止められなかった。
「ケガをしたら本当のバカだな。でもこの気持ちが自分をここまで連れてきてくれたんだから、もう1本いこう」そう思った。
2本目。まあ少し『まし』にはなったが、とうていコブ滑りと呼べない状態。
3本目。リフトを降りて山腹を滑りながらリフトを見たら息子発見。よって息子と一緒に。2人で打ちのめされて、4本目はなかった。
ちょっと絵にして残しておきたいと思う。

要するにバンク的に長い斜めコブのあとにターンスペースなくタテコブがきて、その次はまったくターンスペースなくタテコブに入るという配置が続く。
このため軸が傾いたらまったくコブに入れない。続けて滑るには最低2コブはタテラインで踏み込まなければならないと思う。前回もそうだったが、まだその自信が   ない。

そのままモーグルの視察。全日本仕様のバーンはエア台がいつもより大きい気がする。かなりの数のスキーヤーが練習中。いつもながら第2エアから飛び出すところがかっこいい。オレも1度でいいから飛び出してみたい・・・。
そのあとすり鉢へ。いまいちの滑りでやや恥ずかしい気持ち。

それからは基礎練へ突入。
おしりからかかとを押し出す動き。シャーベット状の雪なのでトップよくまわる。なのであえて不整地気味の部分を不整地を無視して滑る。
斜度変化でやや急になる部分から、振りを大きくしながらも押し出し続ける。
息子に教えたが、できなかった。

そのあと、2日連チャンでキッカーへ。
バッチリ、ビッグエアを決めてみた。
たぶん50cmは飛んだと思う。ワザはもちろん「棒」。
そのままじゃダサ過ぎるので、止まるときに回ったりしてごまかしてみた。見ていた息子も、父があまりにダサ過ぎてノーコメントだった。

最後の1本に、悪いことをしてしまった。ネットを乗り越え全日本仕様のモーグルバーンへ侵入。
後ろから人がついてきたが、振り返らず入った。
第1エアをキャンセルしてランディングから長いミドルへ。
コブは素晴らしく整備されており、もちろん大きいコブだが森側のラインはターンスペースもあり、最高に楽しかった。滑りもきわめて安定して、スピードを完全に制御した。
第2エアの横で息子を待つ。ちょっとおしかりの声とかも聞こえたが、モーグラーも入ってきた。
最後はかっこつけて外肩落としてまっすぐ踏み込んでみたが、最後の2コブほどは飛んでしまった。

全日本仕様を体験できたことがうれしかったし、ダメなことをやっている何とも言えない背徳の喜びもあるし、滑りの達成感も高かった。

しかし、スーパーイーストに打ちのめされたことも忘れてはいけない。