テレマークスキー前転日記~ケガに注意!!

ヘタレスキー部も還暦.部員1~2人 @札幌

女子カーリング、オリンピックの出場権がかかるこのシーズン開幕

連休中に、2015年の日本選手権決勝(ダイジェスト)と、去る3月にカナダで開かれたカーリング女子世界選手権の予選2試合、日本対カナダと日本対スコットランドを見ました。
世界選手権は放送権の問題があって国内では国営放送しかないけれど、まあ、世の中広いから現地の番組を見ることもできるわけで。

印象的だったのは、カナダ戦で見せた藤澤五月選手のものすごい速いスピードの2投(これをウエイトの速いと表現するそうです)と、がっぷり4つに組んだスコットランド戦。

カナダ戦はカナダチームにミスが多かったですが、第3エンド藤澤選手の1投目は、スゴイスピードで石を投げて、味方のストーンも含めて3つをぶっ飛ばしました。放送席も大盛り上がり! かと思えばゆっくりとしたスピードの石も正確で、本場カナダで多くのファンを獲得した理由がわかりました。


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この石が


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藤澤五月選手のパワフルな1投によって

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こうなった!!

スコットランド戦は、どちらもミスの少ない試合でした。スコットランドのスキップ・ミュアヘッド嬢は最後の1投をまず失敗しない。さすがだなと思いました。
というのも、がっぷり4つではありましたが、日本は後攻のときには複数点を取り、先攻のときにはプレッシャーをかけ続けて常に相手に難しいショットをしいて、最後はスキップのミュアヘッドが1点を取るという展開が続くのです。

今シーズン、ロコソラーレ北見はどうなのかというのが、まあ心配なわけです。
何が心配って、これでオリンピックの出場権がとれなかったら・・・。
が、この2試合を見て、世間が言うように世界2位はまぐれではないと思いました。4人ともにショットが安定している。ガマン比べになっても根負けしない。「こんな場面で何ができるんだよ」と素人のおいらが思うような石の配置のときにはスーパーショットが出る。

まあ、毎大会こんな試合運びができるわけはないと思いますが、しかし、技術、体力、忍耐力、コミュニケーションは本物だと思いました。
ロコはクラウドコンピュータ型だと言われます。藤澤選手が作戦を考えていますが、局面では全員が参加して1つのショットを決め、難しい1投は全員で狙いを共有しているようでした。
中央コンピュータの藤澤選手が3台のクラウドコンピュータと情報のやりとりをして、結果、失敗の確率が下がる、心の安定を保てる、試合を優位に運びやすい-という効果を生んでいるようです。

ロコはいま、カナダで今季海外遠征の2戦目を戦っています。1戦目はあえなく予選敗退でしたが、今回は無敗で決勝トーナメント進出です。
海外のトップチームと勝ったり負けたり。どうやらビギナースラック、まぐれではなく、世界トップクラスの力はあるようです。

藤澤選手が入る前から、ロコはじゅうぶんに力をためていたようですね。リード吉田・セカンド・鈴木が崩れないし、ストーンを正確に運ぶスイープの体力と判断力を持っているようです。
サードの吉田知那美選手は、非常に良くスキップをサポートし、妹と鈴木選手をリードしています。
2015年の日本選手権・決勝でもいい戦いをしていました。試合が終わったあとにサードの吉田知那美選手がチーム創設者で当時のスキップ・本橋麻里選手と話し合っている場面をカメラがとらえていました。

2018年の韓国で開かれる冬季オリンピックに出場するには、まず、国として出場枠を取らなければなりません。これは、3月の世界選手権2位でほぼ手中に収めたと言っていいでしょう。あとはどのチームが選ばれるかですが、2016年と17年の日本選手権で決めることになっています。16年はロコが取りました。17年も取れば文句なし、別のチームが取ったらロコはそのチームと決定戦をやることになります。

可能性があるのは、北海道銀行のチームと富士急チームではないかとみられます。
勝負は終わるまでわかりませんが、ロコが優位に進められることは間違いないでしょう。