6日目:3月25日(土)
この数日で札幌市内でも30cm以上の大雪。絶対シーズンラストですから、朝から出撃しました。
天候の回復は遅れ、7時の段階で雪。午前中は晴れが期待できそうもありません。
今日は自分含め3人のおじさんグループ。
市街地道路は雪のわだちが深く残る。もしや出発地点への道路も、終点駐車場も除雪が入っていないのではないか? といういやな予感はズバリ当たり、まったく除雪されていない。家が切れた後の道路は先行車両1台がつけた2本のわだちのみ。
そのわだちに沿って進むが、エクストレイルの腹をする。ローギアでもヤバイ。デフロックかけて何とか転回場所までたどり着いた。
いったん車を降りて駐車場所まで見に行くが、路肩に止めた先行車両をかわして奥に止めるよりは、展開場所の奥に止めた方がよさそう。
ということでわれわれは何とか駐車できたが、後続車両はかなり苦労していた。
こういうとき、本格四駆ならいいなと思うけれど、プラドクラスになると車幅が10cm広くなり、回転半径も大きくなる。札幌近郊の林道にはちょっと大きすぎる。
その点エクストレイルはギリギリの大きさと必要最低限の四駆機能というきわどい選択だと思う。バックカントリースキーをやっている人でエクストレイルが多く、立派な四駆のガイシャやプレミアムブランドをみないのはうなずける。
8:25出発。今日も汗をかかないようにゆっくり歩く。ときどき激しく降る湿った雪でフードをかぶったりするので、熱の発散がしにくい。
先行者は2名と思われる。そのうち1人が、川沿いを歩いているときに降りてきた。もう1人は沢をつめて第三斜面にとりつくころ。車が1台だけだったのでてっきり2人組と思っていたが、どうやら違うようだ。
下山してわかったのだが、1人は近所の人らしい。
1時間の休憩はピンクテープより下。ゆっくりしたペースで登っています。60cmオーバーの降雪で、この時期でも去年のピーク時期より雪が多い気がする。
写真のように降雪60cmオーバー!! 降りすぎです。
ピンクテープの沢を過ぎて第3斜面まで来ると、なんとノートラック。これはラッキーだ。今すぐにでも滑りたい気持ちを抑えて、尾根に乗る。
小さな尾根に上がって見下ろすが、札幌の街は曇って見えず。さらに進んで第2斜面の下に出る。ガスでゲレンデトップが見えない。この条件でメイン斜面を滑る自信がないわ。
斜面にとりついて登りはじめる。サブゲレンデにシュプール。そうか、先行者はこちらを滑ったのでした。ジグを切りながら登るが、キックターンでスキートップが雪に刺さると重くて抜けず、けっこうたいへんです。
10:48目的地に到着。2時間20分。
そして、降雪もここに来るとさらに深い。70cmありそう。そして、サブゲレンデが妙に難しそうに見えた。
なので、最終的にはメインゲレンデを滑ることに決定。
先行してOさんがサブゲレンデを降りる。状況を見届けて、ぱっくり口を開けたトップをかわして下からスタート。
ファーストトラックいただきました。
意外にまあまあ滑ることができたが、斜度変化のところではやはり荷重のバランスが崩れたらしくコケそうに。あとから動画を見たら、全部左ターンでこけそうになっている。
春の雪なので重い。重い新雪がどっしりと斜面をリセットした感じ。これはこれで楽しい。
登り返しをせずに、素直に降りる。
そして第3斜面へ。
皆さんの好意で、ここでもファーストトラックをもらいました。
この斜面は最高に楽しい。幸せな時間だった。
ピンクテープを過ぎ、林道から最後の滑り。
そして沢沿いから再び林道へ出てあとは下るだけとなったが、途中から先行者のトラックがなくなり、最後の林道くだりラッセルがじつは最も疲れた。
車について11:55。出発からちょうど3.5時間でした。
くだりはピンクテープのあたりでグループに遭遇。つぼ足やらシューやらの人たちでした。
また、第2斜面上で滑る準備をしていたら、あとから1人登ってきて、そのままトップを目指して上がって行かれました。
ネオパラは都会の里山なので競争率が高いけど、とても大好きです。
至るところに楽しい斜面があり、冒険心を起こさなければ迷う心配がなく、何より近い。家を出て10分でバックカントリエリアに着いちゃう。
唯一のマイナスポイントは、標高を上げればあげるほど聞こえやすくなるスキー場のアナウンス(笑)。あれってなんか幻滅するんだよね。
2017年3月25日 ネオパラ・手稲バックカントリースキー
滑りチェック
左ターンで問題が起きることを、こういう難しい雪が教えてくれます。やっぱり内足への乗り方が悪いんだろうね。
動画からの切り出しカットをみると、右ターンでは切替時に両脚のヒザがそろい、そこから同時操作で両脚を前後に広げているが、左ターンでは切替時に内足がすでに引かれている場合が多い。引いた内足に乗ろうとして重心を下げて行くが、そもそも内足の荷重が弱いので、重心を下げるプロセスで斜度変化があるとバランスを崩す。
それとも右ターンのバランスが悪いから切替前にあわてて脚を引くのか??
ただ、思ったよりもしっかり内傾角がとれていること、軸が傾いていることがわかった。ターンを終わらせたあとに、あわてずにスキーの浮上を待ってからターンに入るので、どういうポジションでも取ることができるんだね。
しかしね、エッジングに入ると思いっきりスキーが沈むから、身動きつかなくなるんだよね。特にこの日のような重い雪だとズレないから、荷重やアンギュレーションが正確でないとアウト。
でも、今以上のスピードはまだ要らないなとも思う。だから、もうちょっとスキルを上げればいいんですけど、雪の上層面でエッジングができれば難易度が下がることも確かです。
余談だけど、那須高原での雪崩事故は痛ましい。
非常に痛ましい。
今後、いろいろ調べてほしいけど、今回の事故は大人に責任があるのだから、高校生の冬山禁止を徹底する、みたいな対応は、まったくもって責任逃れであることに、社会が気がついてほしいな。
自分たちの責任を全うしようよ。
また、冒険を行政指導で禁止する社会はちょっと窮屈だよ。