わが家を設計してくれたNさんが5月の洞爺湖マラソンに出場し、完走しました。しかもタイムは4時間10分台。
驚き、感動してメールしたらちょっと照れていました。
そのあとお会いする機会があって、またその話をしたら、こんなことを言っていました。
「今年は年初にフルマラソンの参加を決めていたので、2月ころから走り始めた。時間があけば走っていたが、どうしても夕方が多くなる。
1回汗が出て、それがひくころには日がかげり一気に寒くなる。冬の陽は短く足元も暗い。当然走っているのは1人。そして疲労。
寒い、暗い、孤独、キツイ。俺何やっているんだろう。ただツライだけだ。
そう思ったんですよ」
本番もツライだけだったとおっしゃっていたけれど、かっこいいなあと思いました。
Nさんはがっしりした体格でわりとイカツいタイプだけれど、性格は優しくむしろおねえ系。設計についても、なんか安全最優先で、「うーん」とか思っていた。異も唱えた。
- 「でもじっさい暮らすってことは、寝て起きて、食べて排せつするってことです」(まあそうなんだけどさ、もうちょっと夢とか見させてよ、的な)
- 「うーん、どうかなー」(クライアントのアイデアに暗に反対するときのお言葉)
- 「ごめんなさい、それはないナー」(クライアントのアイデアに明確に反対するときのお言葉)
- 話し方もちょっとおねえ系。
が、実際に家ができてからは、Nさんのやさしさの意味がよくわかって、おのれををさらけ出して仕事をしているところがかっこいいなと、思うようになりました。
その優しさを言葉で表現するのは難しいのだけれど、Nさんの設計があたかも絵画を見て感動したときのように、こころを揺さぶるのです。
今回のマラソンも、おのれの弱さをさらけ出しながら完走したNさんがすごくかっこいいなと。
※この話を新しいカテゴリーの最初の記事にします。
久しぶりに登場、わが家のビビリネコ娘。