5月23日(土)
ゴールデンウィークの最後に下痢がやってきて、その後つまらないことで軽くケガをして、山の天気も落ちつかず、機会をつかめないままにきた暑寒別行き。今日も強風が予想されたが、これを逃せば今年はend。
やっぱりもう一度行きたくて、暑寒別を目指した。
登山口の暑寒荘まで130km弱。さらに山頂まで4時間以上。すべてにおいてアプローチが長い。しかも暑寒別に行く国道が夜間通行止めで朝7時にならないと開かない。
〈トドマツの街道〉
というわけで、5時30分出発。日本海を北上する。が車が意外に多く流れが悪い。7時を10分ほど過ぎて通行止め解除地点を通過。その後は順調だったがなんと増毛の街中で道に迷う(涙)。これが最後まで響いた。
登山口に着いたが、先行車両は2台のみ。しかも1台はカメラを抱えたかた。となると先行しているのは1組だけのようだった。
8時30分過ぎ出発。
雪は全くない。なので、トレランシューズで夏道をたどった。バックパックにスキーとブーツをくくりつけ、トドマツの登山道を行く。
〈残雪登場〉
20分強で稜線に出る。ここからときどき残雪が現れるが周りを見てもまだぜんぜんつながりそうにない。実際、登山道はローマ街道のように快適舗装状態。
〈明らかに人間の足跡ではない。がクマでもない。鹿かな、ホッ〉
登山道を進むので、ムダに上り下りがある。そうこうして2時間、10時30分にようやく雪がつながりそうになった。標高で860m。約600mを担ぎ登りしたことになる。
〈ニセピーク。見えるのは通称ドーム〉
ここからはシールで登りはじめるが、どう見てもうまく巻けそうにない部分で再びスキーを脱ぐ。
〈ドーム通過は11時前〉
標高1100mの等高線をたどるように左にトラバースして、ようやく大斜面に近づいたときにはすでに11時40分を回っていた。何とか前暑寒の山頂下まで行きたいと思ったが、下りも2時間は担いで下りなければならない。下山は3時間を見なければならない。それを考えると、12時がリミットと腹を決めた。
〈ドームをまきながら見上げる前暑寒〉
ブッシュ下まで直登してちょうど正午。ここを今日の山頂とした。GPSによるとc1330m。標高差1000mは登ったことになる。
1000mを超えてからは予報通り風が強い。ハードシェルを着て、タイツ+ハーフパンツの下もレインウェアを着た。それでも指がかじかんでおにぎり2個目を食べる気にならなかった。
〈今日の山頂はここ。先行者2名が見える〉
シールを外していざ滑る。12時30分
大斜面の下半分はなんか不完全燃焼だったけど、通称ドーム下の斜面はストップ雪にもかかわらず気持ちよくターンできた。さらにスキーを外す直前の斜面もけっこう快適。この春、ストップ雪を滑るコツを少し心得たようだ。
〈沈むストップ雪以外はけっこう滑れるようになった〉
さあ、ここからは地獄の担ぎ下り。バックパックにA型に固定したり担いだりしたが、けっきょく下まで担ぐことに決めた。足元はブーツのまま。夏靴よりも楽な気がした。
下りは3時間かからず、約2時間で下山。
ちょうど暑寒荘の管理人がいらっしゃって、雪の状況を説明した。また、自分に先行して登っていた人たちに追いつきそうになるほど先行者が遅かったこと、通称ドーム下で、12時40分ころに山頂を目指す1人とすれ違ったこと。管理人はやや心配そうな顔をしていた。
山頂を踏めなかったことはすごく残念だけど、無事下山できたし、やはり暑寒はすごく遠かった。帰り、果樹園まで下りてきて振り返った。
暑寒別岳はやはり素晴らしかった。
合計行動時間6時間
ボクの14-15シーズンはこれにて終了です。
(たぶん)