2020-21シーズンのカーリングは、ミックスダブルスの決勝トーナメントを残すだけとなりました。
このシーズンはコロナ渦により前シーズンに世界選手権ができなかった影響で、この世界選手権でオリンピック出場枠が決まることになっていました。
日本はどう戦ったかというと、男子、女子、ミックスダブルスいずれも出場枠をとることができませんでした。
このことについて、ロコソラーレ・藤澤五月ファンとして、意見を書き留めておきたいと思います。
男子:そもそも男子は世界選手権出場できたことが、コロナ渦による棚ぼた選出だったので、期待値はともかく順当なところでしょう。
日本選手権3連覇中のコンサドーレは、このところ世界選手権出場権を得るための最終予選に敗れ、今回も負け越しました。
女子:北海道銀行が出場した今回の世界選手権。事前の予想は、オリンピック出場枠となるプレーオフ進出のボーダーライン上だろうとみていましたが、そのボーダーラインにからむことすらなく、大きく負け越しました。
ミックスダブルス:事前の予想は、出場枠獲得がやや厳しいかなと思っていたのですが、オリンピックに手が届かないばかりか、なんと来年の世界選手権出場枠を争うという悲惨な状況になりました。
強化方針が間違っていた
平昌オリンピックで盛り上がったカーリングは、最悪の結果しか残せなかったことになります。結果として、日本カーリング協会の強化方針が間違っていたといわざるを得ません。(オリンピックに出られないと決まったわけではありません)
ただ、ボク的には男子はしょうがないと思います。男子の強化をどうやったって、今回以上の結果を残せなかったでしょう。なぜなら、オリンピックチームが解体してメンバーが3チームに分かれたからです。チーム解体は女子がたどってきた道です。男子は女子の20年遅れで強化が進んでいるとみれば、もう少し長い目で見る必要があると思います。
女子については、結果的に間違っていたということになると思います。ここまで北海道銀行のチームがダメだとは、たぶん誰も思わなかったのではないか。なにせグランドスラムにも出場していたチームです。たしかにロコソラーレを破ったのはフロックでしたが、フロックでも力があるから勝てたのです。力はあるはずだったのです。
フロック勝ちをなるべく排除するべき
問題は、この惨敗から何を学ぶかです。
ボク的には、世界選手権派遣チームの選出方法を変更するべきだと思います。決勝に残った2チームで、先に3勝した方が勝ちとか、一発勝負でない選考に変えるべきです。一発勝負の選考で間違いが起きたのは、今回だけではありません。ロコソラーレを外したなかで行われた2018年の日本選手権は、まぐれで富士急が優勝してしまったのです。まぐれ勝ちは2回目です。そして今回はオリンピック出場枠がからんだだけに、結果は重いです。
ほかにも変えるべきところはあるでしょう。ただ、世界選手権のアイスをまねるとかいったところで、しょせんムリです。アリーナアイスでやらせてあげたくても、無観客では開催地を変えるしかありませんでした(2021年の会場はアリーナから稚内のカーリング場に変更になった)。
だから、せめてやれることは、フロック勝ちをなるべくなくして、実力があるチームを派遣する方法に改めるしかないと思うのです。
ボクは、今回の選考に不満はありません。銀行さんが勝利したのですから。ただ、来年以降の日本選手権については見直してほしい。
公平な扱いこそ不公平
最後にミックスダブルスについて触れたいと思います。
ミックスダブルスは、今年の日本選手権から強化委員会が間違いを犯したと思っています。今年の日本選手権は、前年度のベスト4プラス数チーム、あるいは前年度の決勝2チームに数チームだけを世界選手権派遣候補とし、その他の強化委員会推薦チームは、派遣候補チームの強化のために、また次年度以降のために出場させるとするべきでした。
条件なしで「勝ったら世界へ行ってらっしゃい」は公平かもしれませんが、そもそもスポーツは不公平なのです。世界ランクとか予選免除とかがあるように、過去の実績から一部の選手・チームを優遇するのは当たり前。ヘンな平等主義はやめるべきです。
特に、ミックスダブルスは、オリンピック出場を目指して強化していた種目でした。だから、いちばん確実な方法でそれを実現できるチームを出すべきだったのです。
ここまで世界ランクを上げた藤沢山口になんの優遇も与えず、チームとしてのランク最上位の竹田竹田に仮にも日本代表決定戦(すでに無意味なのか?)への出場を約束するなんて、愚の骨頂。
再度書きますが、選手強化に公平なんてあり得ません。優秀な選手は手厚く、そしてランク上位は優遇されるのが当たり前です。
結果として強化方針が間違っていた女子、間違った強化方針を立ててしまったミックスダブルス、男子は間違いとは言えない。
いずれにしても、カーリング協会の強化委員会は、今回の結果を重く受けとめてほしいです。
本当にひどい結果です。
異論は認めますが、反論しても迎撃しません。ボクの勝手な遠吠えですから。