テレマークスキー前転日記~ケガに注意!!

ヘタレスキー部も還暦.部員1~2人 @札幌

各国の平昌オリンピック代表決定戦(カーリング女子)

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左:シドロワ(Anna Sidorova)、右:モイセワ(Victoria Moiseeva)

いま、最後の代表決定戦が開かれています。
ロシアというかロシア地域の個人チームというか、を決める決定戦で、シドロワさんとモイセワさんが戦い、どちらか4勝を挙げた方が勝ち。

9月日本、11月スイス、12月カナダでも決定戦。
そして、カナダを除く3カ国は、先勝したチームがその後も圧勝します。
日本はご存じのようにLS北見中部電力が戦い、3勝1敗でLS北見
スイスは、3チームによる三つ巴でしたが、トリンゾーニさんが圧勝しました。
いま開かれているロシア地域も、モイセワさんが3勝1敗、そして第5戦も大きくリードしています。

ものすごいプレッシャーのかかる代表決定戦は、ピーキングに成功したチームが圧勝するパターンのようです。
日本も、点差ほどLS北見中部電力の実力差はないと思いますし、スイスは3チームとも実力は拮抗しています。ロシアも拮抗していますが、シドロワはこのところ不調気味。対するモイセワは今年ブレイク気味です。

ところが、カナダだけは違います。
そもそも参加するチームの数が日本選手権並み。
予選リーグを戦い、上位4チームがプレイオフに進みました。
顔ぶれは予想通り。ただし順位は大方の予想がはずれたのです。
予想:ホーマン、ジョーンズ、キャリー
実際:キャリー、ホーマン、ジョーンズ

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ホーマンバンザイ! (Rachel Homan)

そして、決定戦ではホーマンがキャリーを下しました。
予選の初戦でこの2チームは顔を合わせ、キャリーの快勝。その後、ホーマンは危なっかしい試合もあり、ボクは「これは厳しいな」と思っていたのです。
しかし、ホーマンは違いました。尻上がりに調子を上げ、最後は出場権を手にしたのです。

というわけで、圧倒的金メダル候補・ホーマンと、メダル候補のその他諸国、という構図が決まったのです。

それにしても確かロシアは、シドロワでいったん決まっていたはず。それを無視して決定戦を開くあたり、相変わらずだなと思いますが、結果としてはモイセワのほうが勢いがあり、決定戦の結果は妥当かも知れません。
シロドワは、軽井沢国際の最初はまあまあだったのが、プレイオフに入ってコケましたよね。あの負けで、ボクは決定戦もやばそうだなとは思っていました。

決定戦は5エンドを終えて2対5。
なお、シロドワ、モイセワともにスゴイ美人です。
悪の組織・シドロワ、ロシア人形・モイセワといったところでしょうか。
以下、ライブです。


モイセワさん勝利!!
おめでとう。
そして、オリンピックにおいて藤澤と対決することになりました。

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LS北見、平昌オリンピックでメダルの可能性

LS北見・ロコソラーレがオリンピック代表に決まったので、ご祝儀ブログを書いてみましょう。

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すいません、ネットから拾いました


女子カーリングのメダル候補は、出場10カ国のうち
カナダ
スイス
イギリス(スコットランド
ロシア
スウェーデン
ここまでがガチでメダル候補です。
すでに5カ国。
このほか、日本、韓国、中国(最終予選に回っているので出場が決定していない)があります。
ここまでで8カ国。

メダルの可能性もあるけど8位の可能性もあるというのがオリンピックです。


圧倒的メダル候補・カナダ
何と言いましても圧倒的な金メダル候補はカナダです。
カナダはどのチームが来るかまだ決まっていません。
もし、チーム・ホーマンが来たら、圧倒的な金メダル候補。
チーム・ジョーンズが来たら金メダル候補
それ以外が来たら圧倒的メダル候補
かなと思います。

日本(チーム・藤澤)はロシアのチーム・シドロワと比較的相性がいい。
韓国・中国に対しては頭ひとつまでは抜けてないけどちょっとだけ上。
スイスは比較的苦手。もしかしたらスウェーデンも。
という状況なのです。
カナダ・日本・スイスorイギリスorロシアorスウェーデンから2カ国というかたちで予選を突破する可能性もあります。

レイオフになってからは組み合わせ次第でもあるので何とも言えません。
いい状態で出場することができればメダルに手が届くと思います。

スキップ・藤澤五月、サード・バイス吉田知那美選手は、基本的に非常にアグレッシブなので、いい試合を見せてくれるでしょう。
相手が強いほど引っ張られて力が出てくるタイプでもありますから、日本をメダル候補に入れてもいいかもしれません。

どうせなら世界ナンバーワンのチームホーマンが出てきてほしいですが、出てきてほしくない気もします(笑)。
ちなみに、主要国でイギリスのチーム・ミュアヘッドと、ロシアのチーム・シドロワ、スウェーデンのチーム・ハッセルボーグは出場が決まっています。
どのチームが出るかによって日本に影響がありそうなのはスイスとカナダで、この2カ国は11月と12月に代表決定戦を行うようです。(10月11日追記)

ボクの夢は、
オリンピックの決勝で、ロコとカナダ・チームホーマンが対戦して、激戦の末、ロコが金メダルを手にし、歓喜の涙を流すこと。


過去最強と言われるロコのメンバー5人

いま、カーリングファンのあいだで言われているのは、
もしチーム選出でなく選手選出、つまり選抜チームを作ったとしても、
ロコの選手5人がそれぞれのポジションにおいて選抜されるだろう、
ということです。

つまりこのチームの良さは、第1に穴がないことです。


スキップの手腕も史上最高と言われています。
小笠原歩選手、目黒さんというスキップも非常に強いスキップですが、
藤澤五月選手は作戦面と決定力という両面で世界トップクラスと見られています。

サードは、吉田知那美選手が代表決定戦勝利後のインタビューで、ロコに加入前の自分を「枯れかけた雑草」に例えましたが、これは謙遜で、「鼻が折れた天才」というのが正しい例えだと思います。
それが証拠に、2014年初夏のロコ加入から3年あまりの間におそろしいほど成長し、藤澤とともに過去最強のバックエンドになってしまいました。

カーリングでかなめとなるサードとスキップが、挫折の末にオリンピックの切符を手にした天才。チーム監督・本橋麻里選手は非常に優秀な経営者。
そしてフロントエンドの2人も過去最高の選手ではないかと言われています。スイーパーとしては間違いなく過去最高の評価です。パワーと的確な判断力で藤澤のドローショットをターゲットに導くという点で。

これだけのタレントぞろいなのに、チームはまとまっている。それぞれが支え合ってパフォーマンスを維持している。これもスゴいなと思います。

持って生まれた才能も、磨いてはじめて輝くのですね。その輝きをオリンピックの舞台で見ることができるのは、ファンにとって幸せです。

どんな試合展開が楽しいかというと、予選(ラウンドロビン)はときどきコンシード入れながら「やるじゃん」的な勝利を重ねる。プレイオフに入ってからはしびれる試合を展開する。
メンバーは1週間を大いに楽しんでほしいな。

LS北見 vs 中部電力 平昌オリンピック決定戦を終えて

勝利の余韻にひたっております。
昨日は流れを決めた第3戦の録画を見直しました。

このブログへのアクセスも、代表が決定したあとの日曜と月曜にずいぶん増えました。
改めて振り返ってみます。
もうここからはマニアの世界です。

1.藤澤五月吉田知那美鈴木夕湖の3選手は、このシーズンに大きく変わった
2.LS北見の各選手にとってキャリアハイのシーズンになるだろう
3.本橋麻里は大きな夢を達成し、個人の夢は達成できないだろう
4.人間の成長とは、挫折を乗り越えるときにおきる
5.吉田夕梨花は本当に強い子かもしれない


1.成 長
振り返ると、昨シーズンは途中から鈴木夕湖選手(ゆーみ)がレギュラーをはずれ、本橋麻里(マリリン)が復帰してサードでバイススキップ、知那美選手(ちな)はセカンドに入った。代わらなかったのはリードの吉田夕梨花選手(ゆり)と藤澤五月選手(藤澤)だけ。

鈴木夕湖

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中部電力のスイーパー

ゆーみはまわりの期待に応えられないつらさ、コーチボックスから試合を見る悔しさを味わい、それまでの「自分の仕事をやっときます」的な姿勢から、声を出し、チームを支える1本の矢として動くようになった。試合後のインタビューで「大人になりました」と語ったようだが、それが試合に現れていた。スイープのタイミング、ショットの精度といった点でも非常に評価が上がった。
もう一つ、スイープがさらにスゴくなった。ゆーみ以外の選手は、ブラシを前後にこすりながら脚を動かし、どこかで脚がブラシへの遅れを取り戻すために1ステップ踏む。このステップの瞬間だけ間違いなくブラシの力が抜けるはずだ。ところがゆーみのスイープは、胴を中心にブラシの前後運動を足の運びに伝え、ほとんどステップなしでスイープを続ける。言葉ではわからないと思うので、動画を見てほしい。

中部電力のスイーパー2人は必ずステップを踏む。一方ロコは、ウエートが速いので条件は異なるが、ゆーみはほとんどステップを踏まない。

自分の石を押す藤澤のショットをスイープするゆーみ。リプレイで足の運びが見える。

ハウスのちなから「ガンバレ」のコールが入る。ここまで頑張れるのは、たぶん体力に加え体の使い方が上手だから疲労が少ないのだろう。

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右がゆーみ、左がゆり


誰もがやればいいはずなのにほとんどやれないということは、彼女のずばぬけた運動センスなのか。また、昨シーズンの猛練習がここまでスイープの技術を高めたのか。いずれにしてもスペアのきかないレベルに達している。


吉田知那美

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ちなは、サードをマリリンに奪われてきっとものすごくくやしかっただろう。われわれ外野(ファン)は藤澤のためにサード復帰を望んだが、ちながサードを外された理由はサード単体としてマリリンに劣っているという判断だったと思う。
バイス(副官)としてのちなは、銀メダルシーズンは藤澤の思うままにやらせていた。しかし今シーズンは藤澤といっしょにゲームを作っている。本当の意味でバイスになった。しかも、課題とされていたラインコールがさえた。藤澤とちなのコールが分かれた場面でも、決定戦ではちなのほうが適切だったという場面もあった。
サード・バイスとして、完全にまりりんを超えたと思う。すごく成長した。


藤澤五月
道銀カップ戦のブログでも書いたように、作戦が変わった。隙がなくなり負けにくくなってきている。この決定戦も作戦面はみごとだった。最初から攻める。ストーン配置が悪くなりそうなときは、リスクが大きくなる前にリスクの除去をする。勝負を決めるときは慎重に行くのではなく攻めていく。このあたりがいままで課題とされていた部分の改善だ。
第3戦の1エンドはどっちに転んでもよい感じだった。が中部電力のスキップ・松村さんは、ロコにあまりにも攻め続けられて、後攻を持っているのに3エンドの最初に守りにいってしまう。そして3点スチールされて勝負が決まった。
藤沢は第2戦の負けを引きずらず、みごとだった。気持ちで負けて守りに入るのはダメ。勝つために守るときは、ガッチリナンバーワンの石をガードする。そのあたりが大きな改善点だった。

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中部電力のファンの前で頭を下げる藤澤。90度のお辞儀はこの7年間の感謝の気持ち、と語っていた。ようやく中部電力から卒業することができた。


2.キャリアハイ
2月の日本選手権での負けがバネとなり、みんなが一気にレベルを上げてきた。おまけにオリンピックシーズン。今年は最高の成績を収めるのではないかと思う。年齢的に見て、この先は誰かがプライベートの変化がでてもおかしくない。いつまでもこの4人でカーリングできるかどうかわからないのだ。
もちろん誰がかけても戦力が落ちるが、そのなかで最も大切なのは作戦を組み立てるスキップ。この決定戦を見て、もし藤澤が抜けてもちながスキップをできると思った。妹-姉の組み合わせでもいいし、マリリン-ちなの組み合わせでもいい。ちなは本当にがんばったと思う。もしかして藤澤の次に優秀なスキップかも。
そもそも、5人が5人ともタレントぞろいなのだ。中学・高校の戦績でこの5人を上回るカーラーはまだ現れていないはず。


3.本橋麻里の夢

「北見から世界へ」マリリンがかかげた目標は、チーム設立から7年後の2017年に現実となった。一途で熱い思いが、まわりを動かしたのだろう。若手選手たちへの温かい思いと厳しい指導が、選手を育てたのだ。ただ、『自分がスキップで』という個人の夢は実現しなかった。それを諦めたから達成できた目標でもあった。
マリリンはサードやスキップに入ると小さくなってしまう。理由はわからないが、もし、自分のチームを持っていなければガンガンいけるのかもしれない。営業マン時代はやんちゃで成績も企画展開力もすごい人が、自分の会社を作ったら守りの営業になってうまくいかない、というケースを知っている。人はわからないものだ。
しかし、考えてもみれば、自分がスカウトした3人(ゆり・ゆーみ・ちな)が藤澤というタレントとともに自分を超えていく。チーム責任者としてこれほどうれしいことはないはずだ。

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世界戦の試合後といい今回といい、マリリンはゆーみが大好きのようだ。



4.挫折と成長と

早熟の天才たちだけに、挫折の経験も早くに訪れた。彼女たちの前に立ちはだかったのは小笠原歩選手(北海道銀行フォルティウス)。小笠原選手にはね返され、2014年のソチオリンピックに出られず涙をのんだ藤澤。小笠原選手といっしょにオリンピックに出たものの放出されたちな。彼女らをここまで大きく育てたのは、じつは小笠原歩という偉大な先輩だった。
親は子どもの平和で幸せな人生を望むものだ。親の立場で藤澤とちなを見たら、平穏な人生からはみだして、挫折して涙し、命がけで目標に再挑戦する娘に「もういい」と言いたくなりそうだ。藤澤はこの半年でインタビューの受け答えも変わるなど、人間として本当に成長したと思う。しかし、それは挫折があったからだ。なんというドラマチックな人生だろう。


5.吉田夕梨花選手
ゆりは職人のような受け答えをする。お姉ちゃんたちに混じって、そのなかでコツコツと。中学時代は姉を上回るタレントとも言われていたそうだ。なんてったって、中学1年の時に姉のチームに加わって日本選手権で表彰台に乗ってしまうなんて、とんでもない中学生だよね。波瀾万丈な1991年世代(姉世代)に比べ、彼女の成熟ぶりはなんだろうか。もしかしたらゆりがいちばんスゴいのかもしれないと思うようになった。

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試合後、マリリンと抱き合う。何かを報告しているようでもあった。



代表決定戦を見て感じたことを。

代表決定戦は、最高のパフォーマンスを表現する場ではなく、お互いにすごいプレッシャーのなかでそれに負けず、相手にプレッシャーをかけるプレッシャー合戦だね。
藤澤がデリバリーでコケたこと
中部電力・北澤さんが間違ってロコのストーンを投げたこと
ちなが石を離すタイミングが遅れ、1投無効になったこと
バイススキップとスキップが、ふだんはあり得ないミスをしたのです。
そして、中電のスキップ松村さんは、第4戦おやつタイムに思わず腰に手を当てました。異様なプレッシャーがふだんの何倍もの疲労となり、彼女を襲ったと思います。

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くちびるをかみ涙をこらえる松村選手。グッときた。

2月の日本選手権と今回の決定戦を通して、ロコと中部電力のファンがお互いをたたえ合うようになりました。藤澤の移籍問題でしこりがあった両チームですが、挫折の共有とカーリングへ向き合う真摯な姿勢が両チームに共通しており、ファンの心の距離を縮めたと思います。ボクらロコファンは、ロコが世界選手権の出場枠を必ずとってくるから、中電には日本選手権をとって世界選手権に出てほしいと願っているし、中電ファンの皆さんはロコをたたえてくれています。


最後にフォルティウス
北海道銀行フォルティウス小笠原歩選手のことを悪く言う人もいますが、ボクはぜんぜんそうは思いません。現役続行宣言には驚きましたが、よく考えれば、スキップの座は禅譲するものではなく、吉村紗也香選手が小笠原選手から奪うべきですね。そうでなければロコと中電には到底かなわない。
ロコと中電は、挫折と再挑戦によって小笠原選手を乗り越えたのです。吉村選手も実力で自チームの偉大な先輩を乗り越えなければなりません。
ボクは、リードにいい選手を探してきて、セカンド小野寺佳步、サード・バイス近江谷杏奈、スキップ吉村紗也香はどうかと思っています。
がそれよりとにかく小笠原選手を乗り越えること!!

平昌オリンピックまで

ロコはいま、カナダでツアーに参加しています。このあとスウェーデンに移動。その後再びカナダかな。そして11月にオーストラリアで開かれるパシフィックアジア選手権に出場します。
この選手権は2018年の世界選手権出場枠がかかっていますが、今年は上位3チームに枠が与えられるようなので、日本、中国、韓国でほぼ決まり。あとは内容が大切です。その後は12月に軽井沢の大会があり、年が明けて2018年は1月の日本選手権に出場しないので、オリンピックまで試合を見る機会はないかもしれません。

LS北見、オリンピック代表に決まる!! おめでとう

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3日間で先に3勝した方が代表に決まるという、野球の日本シリーズ的なカーリング女子オリンピック代表決定戦。
わがLS北見(ロコソラーレ北見)は3勝1敗の成績で、代表に決まりました。

金曜午後の試合は当然ですが仕事で見られず。うちに帰ってから勝ち試合を観戦。
翌土曜日はジョギングして朝食も終え、朝から観戦です。

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第1エンド最終投者の藤澤選手は、まさかのミス。このミスが最後まで彼女の調子を狂わせ、最後は追い上げたものの5対7で敗戦。
ただ、負けたとはいえ、藤澤選手以外の3人は好調で、その藤澤も不調の原因はハッキリしていたので、あまり心配しませんでした。

それでも、夕方からの第3戦は、見ている自分が緊張しました。
緊張しましたが、藤澤選手は完璧に切り替えて好ショット連発。こうなれば、負ける気はしません。
そして今朝の第4戦。第1エンドに3点を取り、ボク的には勝負が決まったと確信しました。

藤澤五月劇場

けっきょくこの決定戦は、「藤澤五月劇場」でした。
ほかの3人は好調。藤澤選手が好調なら大差の勝利。コケると敗戦という。
冗談で、土曜日朝の敗戦・ミスは、試合(放送)を日曜まで引っ張りたいNHKの差し金ではないかと邪推したくなるほど、自作自演でした。

でもよかった。
藤澤五月選手がオリンピックの舞台で活躍する姿を見てみたい」
ボクだけでなく、少なからぬファンがそう願っていました。
藤澤という選手にはそれだけの魅力があります。
今年の日本選手権決勝のように、ほんとうにスーパーミラクルショットを繰り出すファンタジスタです。

この大会はそこまでの場面はありませんでしたし、リードしたあとはリスクを回避する堅実作戦でしたから、
ラクルショットといえば、第2戦のミスショットくらい。
いや、マジで笑い話になってよかったです。

強力なライバルになる中部電力
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中部電力は、結果として厳しい戦いを強いられました。
今年日本選手権をとったことで、会社からの応援が、力になるというよりプレッシャーとなったのではないかと想像します。それはちょうど一年前のロコソラーレ北見と同じです。

ただ、国内でロコを破ることができるとしたら、中部電力しか今のところは見当たりません。
来年の世界選手権は、オリンピックチーム以外を派遣すると決まっています。その権利を取りに行くパシフィックアジア選手権はロコと中部電力のどちらが出るのかよくわかりませんが、ロコが出るなら中部電力に世界戦をプレゼントしてほしいし、中部電力が行くならぜひ自分の手で勝ち取ってほしい。

それと、見ての通りいまの並びだと、バックエンドの清水選手と松村選手に負担がかかりすぎている。若手はノビノビ試合できても、決めるのは3投、4投のサード・スキップなのです。
ちょっと組み替えも検討したほうが良いかも。

中部電力の松村千秋選手は、ものすごい重圧をしょって本当によく頑張ったと思います。彼女の姿を見ていると、少しだけ4年前の藤澤五月選手とダブりました。
ぜひ、いまのチームでさらに磨いてほしい。中部電力が支えられなくなったら、長野全体で支えてほしいと思います。ロコとは違うかたちの素晴らしい選手たちです。

MVPは吉田知那美バイススキップでいいかな!
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さて、ようやく知那美選手の話です。
正直、去年の重要な試合を見ていて「ショットミスは目をつぶるから、藤澤五月選手のためにサード復帰してくれ」と思っていましたが、
この大会は爆発しました。
みごとでした。

さすが、常呂の秘蔵っ子」です。
藤澤五月選手の天才ぶりとはまた違う、本当にスゴイ活躍でした。
しかも、課題だったラインコール(投げた石の速さなどを見てスイープ指示を出す)も、今回はバッチリだったと思います(解説の石崎さんがそれに近いコメント)。

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藤澤の作戦、知那美のコール、吉田夕梨花選手と鈴木夕湖選手の素晴らしい判断とスイープ。世界戦のときも言っていたように、それぞれが役割を果たした有機的なロコソラーレ北見らしい戦いでした。

本橋麻里さんのインタビュー


天才・藤澤と、支える太陽の知那美、みごとなセットアップのフロント2人。
そして、このチームを作った本橋麻里さんですね。
本当は試合に出たかったろうな。くやしい気持ちもあるだろう。
出産して復帰したら、ポジションがなくなったんだから、ある意味踏んだり蹴ったりだ。
そういう気持ちまで伝わってくる試合後のインタビューでしたよ。

今日は祝杯を挙げます。

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最後に知那美選手をもう一枚。みごとだったよ。チームを安定させた。

※画像はキャプチャーです。

ロコソラーレ北見(LS北見)が優勝-どうぎんカーリングクラシック、中部電力は7位

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8月6日(日)
今日もカーリング場へきてしまいました。仕事で最初から見ることはできなかったが、2エンド途中から観戦。
相手は、去年のカナダツアー決勝で負けた韓国のジュニアチーム。
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どちらのチームのミスがあり、思ったように石を配置できない中、常に先手をとり続けたLS北見
印象的だったのは、攻めるときに攻め、受けに回ったときにはリスクを早めに処理してダメージを減らす成熟した戦いぶりだった。
アイスが読めないのでミスショットが出る。そのなかで主導権を手放すことなく、寄り切った感じの勝利だった。

決勝シートの両隣はあいており、残り2レーンで3位決定戦と5位決定戦が開かれていたが、どちらもコンシードで試合が終わったため、終盤はロコの試合だけが行われる状態。
そんななか、7エンド8エンドにヤマ場がきて、ヤングKimチームはロコの寄りとプレッシャーに負けた感じだった。

この日のMVPは吉田知那美バイススキップ・サードだろう。
受けに回った場面で守備的戦術を進言しているのは、どうやら知那美選手らしい。やはり同学年元ライバルの気安さだろう。
「たられば」はないけれど、もしリスクが生まれた場面でハイリスクなショットを選んでいたら優勝はなかったかもしれない。
また、10エンドだったかタイムアウトを取った場面で、チームが選んだダブルテイクアウト(相手の石を2つ出すショット)を決めたショットが、ヤングKimを追い込んだ。

この笑顔が、この日の知那美選手の働きぶりを表している。本人も満足だったろう。
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道新さんの写真です


藤澤五月選手は、囲み取材で厳しいコメントをしたようだ。ミスが多かったことを反省したのだと思うが、この日の試合運びは堂々たるものだった。いい日ばかりではないから、こういう勝ちが大切だと思う。

それにしても今シーズンは無敵かよ。
昨シーズンあれだけ迷走して、ファンをハラハラさせた彼女たちはもういない。
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サードの再交代と鈴木夕湖選手のセカンド復帰など、メンバー構成は確かに昨シーズン中盤以降とは異なるけど、去年のどうぎんカーリングクラシックはいまのメンバーで戦い、モヤッとした結果しか出せなかった。
やはり全員が、去年と今年では違うのだ。

試合が終わり、表彰式を見ずに帰ろうと階段に向かうと、目の前に中部電力のメンバーがいた。気の抜けた感じが気になった。

どうぎんカーリングクラシック初日、初観戦・ロコソラーレ北見は大勝

8月4日(金)

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ついに(ようやく)カーリングの観戦に行ってきました。
9月に開かれるオリンピック日本代表決定戦の前哨戦と騒がれている
ロコソラーレ北見(LS北見) vs 中部電力

試合開始は19時30分。会場へは少し早く19時過ぎに到着。
500円の入場券を買おうと並んでいたら、2階から降りてきた中部電力のメンバーがいきなり目の前を通過。選手と観客の距離の近さに驚く。

購入して上履きを忘れたことに気がついた。今さらどうしようもないが、きっと寒いだろう。リンクに入ることはできるのだろうか・・。

2階に上がる。まだリラックスしたムードだが、ときどき選手が通る。これから試合がある女子選手はみんな厳しい表情をしている。ただ、韓国の選手はわりと柔らかい表情が見られた。
ロコのメンバーでは鈴木夕湖選手が2階のホールに現れた。本当に小さい。鍛えた体はウエアの上からもわかるが、身長はお子ちゃま並みだ。145cmというから、一般人に交じっても小さい。北海道銀行フォルティウスの船山選手も小さかった。

コンビニで買ったおにぎりとホット空揚げで腹ごしらえ。試合開始が遅れるようだ。
2階ホールには女子選手以外にもいろんな人が現れる。JDリンドコーチは、風体がそこらのあんちゃん。試合が終わったSC軽井沢の選手、まりりんはキレイだね。

そんなで19時50分から試合が始まる。5シートのうち1シートはテレビカメラが入り、その隣のシートがyoutubeで放送される。つまりロコと中部電力の試合です。それ以外の3シートも試合が始まる。

ボクはけっきょくガラスを隔てたホールから観戦することにした。ダウンジャケットの用意もないので、リンク内に長くいられないだろうと思ったからだ。

ピンチのあとのビッグエンド
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LS北見の後攻で始まった第一エンドは、いきなりピンチとなる。ナンバーワンは赤のロコが持っているようだが、そのまわりを黄色の中部電力が取り囲みつつあり、ちょっとマズイ感じ。誰のときだったかな、吉田知那美選手かな、藤澤五月選手と知那美選手が話をしてまとまらず、吉田夕梨花選手と鈴木選手のフロント2人を呼んで合議。そして守備的戦術にいった。中部電力の石を好きに置かせないようにガードをおいたのだ。
結果的にこの判断は正解だった。そしてガードストーンも正確に配置できた。
これによって、中部電力も攻め手が少なくなり、ロコにとっては1点取らさせる形だが不安定だった1エンドをスチールされることなくしのいだ。

ここまでは「最初から緊張するな。タフな試合になりそう」と思った。
ところが第2エンドに大きく動いた。
ロコは円の中・ハウス内に石をどんどん放り込んでくる。中部電力は途中まで自チームの戦略で試合を進めたが配置が悪くなり、ロコの石を出しにきた。ところがうまく出ない。一方のロコはどんどんおいてくる。結果、ハウス内に赤の石だけ5コという事態。
最後のドローショット。置き場所は難しかったが、攻めてナンバーワンを取りにいった松村千秋選手の石はスルー。結果5点のスチールとなった。

カーリングの恐ろしさをまざまざと見せつけられました。
ちょっとした歯車の違いから、とてつもない危機が訪れ、そのプレッシャーに負けると5点を失う。5点失った段階でゲームオーバーですよね。

ところが、3エンドも2エンドの再現となったのです。ロコの石はたまり、中部電力は石を出すことができない。結果、4点スチール。
3エンドで10-0
試合としてはここで終わりました。

エグい藤沢五月に戻った

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ロコソラーレ北見のメンバーは、なんと表現したらいいのかわかんないけど、試合に飢えている、カーリングに飢えているような感じだった。今季はカーリングが最高に楽しいのではないか。
そして、しのぎきった1エンド、攻め達磨の2,3エンド、スキップの藤澤選手はエグかった。アイスの状態がお互い把握できない中で、いやロコは中部電力より2エンドほど早くアイスをつかんだと思うが、早い段階から攻め続ける姿勢に、3エンドは中部電力が崩壊した感じだった。
これこそ、世界選手権でスコットランドとカナダを連続コンシードに追い込んだロコソラーレ北見の力だ。

ただし、中部電力は4エンドに何とか立て直した。折れずにがんばる姿に「さすがだな」と思ったし、そもそも実力差は点数ほど開いているわけではない。
日本選手権でもよかったリードの石郷岡選手は昨日もよかったし、4エンド以降はスキップの松村選手もいいショットが出ていた。

セカンド鈴木夕湖、サード・バイススキップ吉田知那美の良さ
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ラジオ解説が褒めていたのはセカンドの鈴木夕湖選手。投げ手が石を離した次の瞬間にその石がどこに止まるかを判断してスキップに伝える。その情報を元にスキップの指示で氷をはく。彼女の正確なウエイトジャッジとスイープで、石が予定通りのところに配置できる。それは日本選手権でセカンドを務めた知那美選手よりかなり優れているように自分にも見えた。
知那美選手の良さは、奇跡の組み合わせであるスキップ藤澤選手の良さを引き出すことだ。この日も二人が寄り添って話し、ふざける姿が見られた。20年がかりで最高のパートナーを見つけたのだから、これからの人生においても、お互いにお互いを大切にしてほしい。
吉田夕梨花選手は、昨年シーズン序盤の不安定さが全くなかった。思うように石を動かし配置していた。
藤澤選手にとってはキツイ場面が少ない試合だった。そのなかでドローはまあまあ決まっていた。スチールされた5エンド最終投の場面でも、石の位置はちょっとの差だったし、何より作戦面ははまっていた。

本橋麻里まりりんは、選手としてこのチームに入るすき間はもうないと思うが、このスゴイチームの創業オーナーで経営者だから、トレーニングを続けながら彼女たちと常呂町の栄冠を目指してマネジメントにほぼ全力を投じてほしい。
すべてのチームががんばっている。そのなかで突出するには、チームCONCEPTが重要だと思う。CONCEPTが栄冠に最も近いチームが勝つのだ。まりりんのチームは最も近いところにいる1つだと思う。

カーリング観戦は思った以上に楽しい時間
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それにしても、初観戦で大勝とは縁起がいい。
この調子で9月の決定戦も駆け抜けてほしい。
試合はコンシード勝ちしたのだが、試合時間2時間。この2時間は完全に集中することができた。こんなに集中できる観戦スポーツは(昔は大学野球とかありましたが)ない。4エンドからリンクに出てみたが、光の入らない空間に真っ白い氷。昼間のように明るい照明。響き渡るストーンの衝撃音とコールの声。観戦スポーツとしてボクにとってはいま、唯一のお気に入りになりそうだ。
ウィンタースポーツの特徴であるピーンと張り詰めた感じも楽しめますよ。

ちなみに着衣は、上靴忘れてソックス、綿パンの下に自転車のレーパン、半袖シャツの上にゴアテックスレインウェアでフードをかぶり、バックパックという状態で、すわると寒いのでずっと立っていた。何とかしのげたのはレーパンのおかげだと思う。空間の最上部にいればまあまあ耐えられるのと、無風なので熱が奪われにくい。
次回は、上靴と腰回りの保温、化繊ダウンの持参かな。

日曜日は途中からでも観戦できるかな。

2代目ブルックスのホップサック紺ブレ

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3日早く「紺ブレできました」の連絡が来た。
7月30日(日)、外出したついでに、ブルックスブラザーズの札幌店に出かけた。
かなり楽しみにしていた。
新しい紺ブレは、着た感じとてもいいし、うれしくなって、ちょっと酒が入っていた勢いでサーモンピンクのシャツも買ってしまった。

うちに帰ってきて現在の紺ブレと比べて見たら、型紙の違いのほかに、じつはけっこうディテールが違うことがわかった。
まず、前身頃を返した部分の仕様が違う。これは仕立てる前からわかっていた。以前のは表地が裏まで回り込む仕様だったのに対し、おニューは普通に裏地だ。
ぱっと見で気がついたのは背骨部分の縫い合わせにステッチが入っていないこと。このためセンターベントにもステッチがない。
裏を返すと、生地の処理がやはり違う。
おニューは普通の仕立てなのだが、以前のはやはりちょっと手の混んだ仕立てになっている。ボタンのかがり方も違うのだ。

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というわけで、あれだけワクワクしていたにもかかわらず、今は古い紺ブレへの郷愁に心を奪われている。
ひとは本当に身勝手でへそ曲がりだ。おニューが来たら捨てようと思っていたのに捨てられない。安く買うことができて喜んでいたくせに、以前の商品と比べて違いをことさら気にする。
とは言え、生地が傷んで粗い織りの生地が起毛のようになって来ていて、もうちょっと恥ずかしいのだ。

これからはおニューの紺ブレと暮らすことになる。
よろしく頼みます。扱いが雑です。ごめんなさいね。