テレマークスキー前転日記~ケガに注意!!

ヘタレスキー部も還暦.部員1~2人 @札幌

ヘタレの恩返し・スキー板の選び方 その1

今回は、スキーマニア以外のすべての方を対象にしています。

まず先に結論を。
スキーを選ぶとき、店員さんに相談し選んでくれた数点のなかで、いちばんやわらかい(安い)ものを選ぶこと。
体重80kg以上の方はちょっと硬い板でもいいですが、それ以外の方は、とにかく一番やわらかいスキーを選ぶべし。
長さについては、体力に自信がある、技術がそれなりにある方は、迷ったら長めがおすすめ。

もう一度書きます。
カービングスキーとなった現代、『硬いスキーは超上級者用』です。
技術に自信があっても硬いスキーを選ばないほうが良いです。技術に自信があるならむしろ長めを。
コブに限らず、スキー選びの基本です。

スキーショップのポップで「中級向き」「中級から上級」とか書かれていたら、すべて1ランク上に読み替えてください。
これらの本当の対象者は「上級向き」「上級からエキスパート」
ボクらは「中級向き」の板でじゅうぶんです。

理由:体重差。これがすべてです。
スキーは、身長・体重ともに日本人を上回る欧米人を基準につくられている。なので、技術が欧米人と同じでも軽量な日本人には板が硬すぎます。
※正確なデータを見つけられなかったけど、日本人はオーストリア人より平均で10kgほど軽い。これがどれほどの差か? 日本人の男女差がおよそ15kgです。ちなみに日米の差は20kg。すなわち男女差より大きい体重差があるのです。これに対して身長差は6cmほど。
日本人はレディースでもOK、女性はジュニア用でもOK。これは技能ではありません、体重の違いです。
http://www.hw-average.com/
平均身長・体重

硬い板をはくと、全身の関節が動きにくくなります。関節が動きにくくなると、スキー技術の上達を妨げます。

スキーは自分が思っているほど上手ではないスポーツです。一方、スキー板の価格は硬いほど高価になります。カービングスキーになり、滑りやすさは相当上がっているので、迷ったら柔らかめ(安め)が正解と断言します。

メタルスキーは、基本的にスピードに強い板を目指しています。対象者は、上級者でスピードを出したい方限定、です。ただ、メタルスキーにはさほど硬くないものもあります。

スキーショップのホームページなどに、「スキー板は成長を見越していまの実力よりちょっといいものを買ってもOK」と書かれているのを見かけますが、いいもの≒硬いスキーですから、やめた方が無難です。

「すぐに物足りなくなるから」とか「アイスバーン(高速)でも安定するから」などと硬い板(高価な板)を売り込まれても、無視してください。
「よくたわむ板を」と頼むと、「心配いりません。ビンディング部分もしっかりたわみます」と説明して高価な機構が組み込まれた板をすすめる店員さんもいます。ただ、そういう板はねじれが強い場合が多いです。

「たわみ(フレックス)も、ねじれ(トーション)も強くない板をください!!」
くらい説明しないと、硬い板をすすめられかねないので注意!!

基礎スキー用」という用語があったら要注意です。
滑りやすいスキーかもしれませんが、レーシングスキーと同じガチガチの硬さかもしれません。店員さんに確認してください。
基礎スキー」は、必ずしもスキーの基礎を習得するためのスキーにあらず。

長さは、とくに女性は短いスキーを選びたがりますが、短いスキーは硬い傾向があるので(たわみにくい)、やわらかくて普通の長さを選びましょう。
長いスキーの欠点は扱いにくいことですが、しゃもじのようなカービング形状によって、以前より扱いやすくなっています。一方、長いスキーの長所は、意外に思われるかもしれませんがスピード制御がしやすいこと。扱いがうまくなれば、しなやかでちょい長いスキーのほうが使えます。