加速しやすい急斜面コブほど、スピードを抑えて滑る必要がある。
しかし、これが難しい。自分自身もたいへんよく承知している。
そこで、整地練習と、モーグルバーンでの確認練習が重要になる。
コブは慣れが大切だが、整地練習をしないとスピードを制御する技術はなかなか身につかない。そのことが身に染みてわかった。
また、規則正しいコブで完全に制御して降りてくることが、自然コブなどのレベルアップにつながる。実際、急斜面自然コブのほうが難しかったりする。
本 題
コントロールするには裏を削るしかありません。
その理由:不安定の原因のほとんどは、裏を削れないことにあるからです。
ただ、自分のこれまでの歩みを振り返ると、横滑りでのズラシ(削り)から次のステップまでが長かった。
長くかかった理由は、次のステップでどうしても必要になるくの字姿勢(アンギュレーション)ができていなかったからだと、今は思っています。
横滑りは、コブを滑りたいというレベルのスキーヤーなら誰でもそれなりにできる(できるようになる)。
横滑りができれば、それをコブの中で連続させる練習を積むことで、次のステップの滑りになる。ただし、アンギュレーションを付けられなければ
- コブ裏をターンしながら降りることはできない。
- 裏を削ろうとするとエッジを立てることになり、どうしてもうまく削れない。
- エッジを立てないという感覚は、アンギュレーションを覚えない限りわからない。
一番大切なのはアンギュレーションを付けること。
特にカービング時代になって、整地ではアンギュレーションなしで滑ることができるからこそ、アンギュレーションを覚えることがポイントになる。
バンクでできるのにバンクがないとできないのは、土手(すり鉢やハーフパイプ状)に頼っているから。
ボクはこの画像を見て、ハッとした。(附田選手です)
* *
アンギュレーション【angulation】
ターン【turn】
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コブを制御して滑るためには、整地で以下の練習をします。
- 横滑り(初歩から、連続してターンを構成するまで)
- アンギュレーションの練習(腰を中心とした“くの字”からはじめる。上体を直立ぎみでローテーション抑制しながら小回り~大回り)
- ズラシ小回りの練習(腰を落とした低速からはじめて、高い姿勢でヒザを中心としたくの字まで)
- これらすべて、整地で精度を上げていくこと。
- コブと並行していつもやること。
※傾かずに雪面に圧をかけるためには、アンギュレーションが必要になる。またカービング時代になってターン=カービングと思いがちだが、ズラシで落差を取りながらターンすることが、バンクがない不整地の攻略ポイントになる。
写真の③④⑤あたりが、まさに削る(ターンする)部分。
この時、
- スキーの真上から体重をかける。
- そのために腰下またはひざ下で雪面と角度をつける(アンギュレーションを付ける)必要がある。
- 中腰姿勢で削りに入る(しゃがみ込んでから伸びをする前のためをつくった姿勢)
- 足首の前傾をつくる(ヒザを前に出す)。重心をくるぶしの下あたりに置き、ブーツのベロを押しながらも前乗りにならないこと。
- スキーの振り角度は、カービングスキーを履いている場合、大まかには自分で決められるが、スキーのサイドカーブから与えられた範囲内、ということになる。(サイドカーブに支配されるものの、回りすぎるくらいが最初のころはありがたい)
自分の問題点
こんな恥ずかしいコマ送り静止画を公開するのも、シロウトならでは。
「ヘタなんだから、恥ずかしくなんかない」と心に決めてアップしました。
*ストックワーク*
ストックをつく手は、ひじを伸ばして(特に左手は二の腕をカラダの斜め前へ)。
ローテーション滑りの時は、ストックを肩からトンと落とすことを心しよう。
ストックのタイミングをもう少し遅くする方がいい? タイミングは遅く、つく位置は前かな・・・
*姿 勢*
アンギュレーションをもっと強くしたほうがいい感じ。
また、コマ送りを見て、右ターンで内肩が内倒しているかも、と気がついた。左手の位置の悪さも関係しているのだろう。やはりビデオ撮りは効果てきめん。
今日のひと言「05 アンギュレーションのつくりかた」はこちら>>
コブの裏を削るにはアンギュレーションが必要。
「はじめに」はこちら>>