テレマークスキー前転日記~ケガに注意!!

ヘタレスキー部も還暦.部員1~2人 @札幌

08 イメージはいつも上手すぎる!!

スキーは、本人が思っているほど上手じゃないとよく言われます。
「脳内イメージ」が「実際の滑り」とかなり異なることは、確かです。
しかし、逆も真なり。本人が思っているほどショボくない場合もあります。

いずれにしても、イメージ通りではない。コブ滑りのために、イメージを修正する作業がとても大切になります。

以下、脳内イメージと実際の滑りとの違いを話題にする都合上、自分の脳内と現実の違いを記載したきわめて主観的な内容になります。イメージと現実が違うという点について理解するきっかけになればと思います。

最初に
涙のへたっぴ動画。滑っている本人も決してうまいとは思っていないが、こんなにかっこ悪いとは動画を見るまで知らなかった・・・。


キロロ最終日 10年5月9日 ショートピッチでのへっぽこ

懺悔からスタートしました。
以下からまともなメニュー入りします。

1.スピード感
正直、現実は遅い。ただ、最近になって脳内イメージが速い・遅いを決めるときの基準の1つに、動作の忙しさがあるのではないかと思うようになった。
コブがヘタなうちは、全身が必要以上に動き、ドタバタした滑りになる。それを脳が「速い」と誤解する場合がある。

2.上達度
脳内で進歩を感じても、現実の滑りではほんのちょっとの違いでしかない。すごく上達した気分なのに、ビデオを見て何度がっかりしたか。ただ、ほんのちょっとがとても大切でもある。「練習運動は大げさに」といわれるのは、イメージほど現実が変わっていないからだろう。

3.ターン
イメージより実際は回し込んでいる。これは、コブという形状と傾斜を考えればある程度は必然だが、一方でカービングスキーに特有でもあると思う。コブという3次元斜面では、スキーが勝手に回るものなのだ。だからといって、何もしなくていいという話ではない。ただ、「実際はターン弧を描いている」ことを頭に入れておく必要はある。

4.スキーをフォールラインへ
坂をターンして降りてくると、必ずスキーのトップがフォールラインを向く瞬間がある。だから「フォールラインへ向けて」という言葉は正確ではない。じつはフォールラインに向ける時と場所、加えてスキーが横向きになる時間の長さが重要なのではないかと思っている。コブの頂点でトップがフォールラインを向くとフォールラインを向けて滑っているように見える。逆に頂点ですでにスキーが横を向いていると、攻めてない感じがする。コブの裏を削るという点では同じでもトップの動かしかたでずいぶん違って見える。

5.片側傾斜
斜面の片側傾斜は、リズムを壊す大きな要素になるが、じつは視界から脳に情報が入ってこないケースが多い。そうするとすぐに滑りがヘンになる。『現実が見えてない』のだ。コブ内の斜度変化も、じつは見えているちょっと先が変化ポイントだが、それを誤解して『行けるジャン』と誤解しがち。見えてないことに注意。

6.傾き(内傾or内倒状態)
コブの中で自分が傾いているかどうかは、まったくわからない。だからビデオ撮りはとても有効。モーグルコブではストレート内倒と前かぶりは絶対NGだ。逆に言えば内倒しやすく前にかぶりやすいのがコブ。傾きチェックにはビデオが本当に有効。

7.中腰
前かぶりはNGだが中腰に構える必要はある。かなり中腰になったつもりでも、意外と腰高だったりする。そして裏を削るときには中腰のまま行く。受けに着地すると、モモと雪面が平行になるくらいまで姿勢が下がる。それでいい。

8.バンク
「バンクが滑りやすい」のと、バンクを利用してターンスピードを上げるのではまるで意味が違う。バンクは、すり鉢・ハーフパイプ状だからターンがしやすい。ところが、フラットな斜面に6メートル幅でミゾと土手があって、その土手を使うとなるといきなり難しくなる。さらに左右幅が3メートルになるとエキスパート以外は土手を使えない。バンクターンとは高等技術であり、整地でカービングターンができればOKという代物ではない。(足首の曲げ、強いアンギュレーションが必要)

9.大切なことは見えない
スキーをする上では、見えないけれども大切なことってずいぶんたくさんある。その習得は、学習と脳内イメージにかかっているわけで、こういう部分がスキーの奥の深さかもしれない。例えば、重心の位置や意識などは、映像からはほとんど伝わらない。しかし重心の置き方はものすごく大切。「ものすごく大切なことが見えない」ということを頭に入れておく必要がある。

10.イメージを現実に近づける
もし、トレーニングによってイメージを現実に近づけることができるなら、それ自体がかなり有効なトレーニングになる。脳トレということになりますかな。そのためには全身の情報が正しく素早く脳に集まるような練習が必要になる。自分はこの手の能力が低いんだよなあ・・・。



今日のひと言
俺はスキーがヘタだ。でもそれがどうした、Lover度なら1等賞だ。
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